脳内科医Jのブログ

実りある人生のために

【仕事】肺の機能

カンファレンスで得た耳学問

 

・肺は線溶活性が高く、小さいDVTが塞栓してPA末梢を閉塞しても臨床的な問題となることは少ない。

 →下腿のDVTは小さいので、PEとなっても問題にならない。

  →ただ、PFOやpAVFなどの右左シャントがあれば、奇異性脳塞栓症のリスクにはなる。脳梗塞発症後にDVTを検索してもnegative判定はよくあるが、塞栓したあとなので仕方ない。他に塞栓源なく、D-dimer微増でもあれば、下腿DVTがあったとして、DOACs導入はあり。

 →大腿より中枢側のDVTは大きい血栓で、PA主幹部で閉塞するとPEとなる。

・肺は、全身の静脈血が集まるところであり、ガス交換のみならず、様々な不要物や有害物を捕捉するフィルターの役割がある。