脳内科医Jのブログ

実りある人生のために

【家族】家族に救われていることを実感

 SARS-CoV2に感染し、入院療養しました。

 そのときの経過を振り返ってみます。

 

 2021/2/1、20時頃から、なんとなく咽頭違和感、熱っぽい感じがありましたが、特に気にすることもなく自宅へ。

 2021/2/2、朝も通常通り出勤。7時半頃出勤し、BT=36.7℃、咽頭違和感はあり。8時から脳外科カンファレンスに出席、その後8時45分頃、上司に相談し、念のためSARS-CoV2 NEAR提出すると、なんと陽性と。すぐにERの個室待機室に隔離。すぐに妻に電話し、娘2人とともに自宅待機に。義母にも連絡し、自宅待機に。自分は行動履歴聴取、血液検査、胸部CTとレントゲン撮影。胸部CTでは左下葉に小さいGGOが見られ、COVID-19感染症新型コロナウイルス肺炎)と診断されました。大阪府の基準では、ホテル療養の区分でしたが、院長の計らいで、入院経過観察を勧めてくださって、6階コロナ専用ゾーンの個室に緊急入院となりました。午後からは、倦怠感、咳嗽も。午後、2週間前にCAS施行した脳外科の患者さんが悪化し、ステント内再狭窄してそうとのことで、再治療となったため、カルテで画像をみながら、電話で指示しつつPTAしてもらいました。

 2021/2/3、体温36~37℃、咽頭違和感、咳嗽、喀痰、倦怠感が続く。妻、娘2人が保健所で唾液PCR検査を受け、翌日に院陰性が判明。

 2021/2/4、体温、症状は横ばい。頭痛が軽度。

 2021/2/5、夕食時のリンゴジュースの味がせず、味覚障害に気づいたため、ベクルリー投与を希望した。脳外科Y先生が差し入れてくださったチョコレートは味が分かった。

 妻が送ってくれた物資が夜に届いた。本、DVD、ジュース類、洗濯物入、手紙などなど。入れてくれていたコーヒーの味はしなかった。妻、娘2人がそれぞれ手紙を書いてくれていて、たかが入院5日目だったけど、監禁状態で精神的に参っていたので、孤独だけど孤独じゃない、家族が支えてくれてるのだと、とっても心に染みた手紙だった。

 今週は毎日脳外科Y先生が電話をくださって、必要なものはなにかないかと、気にかけてくださいました。本当にありがたかったです。

 2021/2/6、ベクルリー投与初日。体温は37℃台、アセトアミノフェン内服で解熱し、倦怠感も軽減。味覚障害を発症してから、食欲がなくなり(動いていないこともあるかも)、水分も取れなくなってきました。蕎麦は食べれそう、ポテチなどの塩分濃いものは食べれそう、などいろいろ考えて、研修医のM先生にお遣いを頼みました。

 2021/2/7~2/9、発熱なし。発熱しないと、頭痛、倦怠感はかなりマシに。咽頭違和感、咳嗽は続く。

 2021/2/9、胸部CT再検のため、徒歩で1階へ。8日ぶりに個室の外へ。CT所見では、初回のGGOは消失していたが、両側下葉にGGOが広がっていた。主治医の先生は、最短11日の退院は延期して、ベクルリーも延長を考慮すると。

 2021/2/10、発熱なし。咳嗽は少しだけマシに。ベクルリー投与最終日。血液検査で炎症改善しているとのことで、急遽退院許可が。退院基準として、発症から10日が過ぎ、かつ解熱し、および呼吸器症状が改善傾向となって72時間以上経過、というのがある。そうすると、最短で2/11となるので、2/11で退院可と。

 2021/2/11、保健所から体調確認の電話が入り、予定通り、退院となりました。

 

 入院中、毎日朝10時頃、夕の18時か20時頃の1日2回、妻がfacetimeをかけてきてくれて、妻、娘2人の顔を見ながら話ができたのが、本当に心の支えになりました。発症7日目あたりまでは、肺炎が悪化して、もし致命的になるようなことがあったら、このまま家族とは会えないままなんだな、とか、娘2人はまだ幼いのに父親がいなくなったら不憫だな、とか、妻も未亡人になって不憫だな、とか、各種生命保険をかけておいて良かったな、とか、自宅マンションも買ったし、もしものときは団信でローン免責になるから家族が住むところは大丈夫だな、とか、妻も仕事を始めてくれてるから、生活もなんとかなるかな、とか、我が家の資産はどこにどんな資産でどのくらいあるのか、妻は把握してたかな、とか、母への生命保険もある程度の額かけておいて良かったな、とか、こういう不測の事態への備えとしても不動産投資は価値ありだな、とか、いろんなことを考えました。心細いというか、何とも言えないこういう気持ちになったのは初めてで、この辛い期間を家族が支えてくれたのは間違いありません。濃厚接触に該当した3人も2週間自宅待機で健康観察となっていて、外出できないストレスでいっぱいだっただろうに、俺を懸命に支えてくれました。本当にありがとう。

 3人とも、また義母も、2/12の今日の時点で無症状で問題ないので、感染なしでいける可能性は高く、安心しています。

 それと、入院期間中、脳外科Y先生にはいろいろとお気遣いをいただいて、また研修医のM先生にはいろいろとお遣いを頼んで、快く対応してくれたことに心から感謝です。

 2021/2/12、体調も上向いているし、咳嗽もちょっとマシになっているし、味覚障害はまだ残っているけど食欲は戻ってきているので、このまま元通りに回復してくれることを願います。妻、娘2人も、このままいけば来週水曜日から元の生活に戻れるので、もう少し、みんなで頑張って乗り越えます!