脳内科医Jのブログ

実りある人生のために

【仕事】肺の機能

カンファレンスで得た耳学問

 

・肺は線溶活性が高く、小さいDVTが塞栓してPA末梢を閉塞しても臨床的な問題となることは少ない。

 →下腿のDVTは小さいので、PEとなっても問題にならない。

  →ただ、PFOやpAVFなどの右左シャントがあれば、奇異性脳塞栓症のリスクにはなる。脳梗塞発症後にDVTを検索してもnegative判定はよくあるが、塞栓したあとなので仕方ない。他に塞栓源なく、D-dimer微増でもあれば、下腿DVTがあったとして、DOACs導入はあり。

 →大腿より中枢側のDVTは大きい血栓で、PA主幹部で閉塞するとPEとなる。

・肺は、全身の静脈血が集まるところであり、ガス交換のみならず、様々な不要物や有害物を捕捉するフィルターの役割がある。

【仕事】SICH score

血管病変に起因する脳実質内出血での、二次性脳出血のリスク評価に関する論文。

脳出血症例も多くコミットしていますが、この論文は知らなかったので、勉強しましたので、覚書程度に記載します。

 

Practical Scoring System for the Identification of Patients with Intracranial Hemorrhage at Highest Risk of Harboring an Underlying Vascular Etiology: The Secondary Intracerebral Hemorrhage Score

AJNR 2010, 31, 1653-1660

 

AVM、An、dural venous sinus thrombosis、AVF、vasculopathy、moyamoya

 

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NCCT categorization

 high probability 2

 indeterminate 1

 low probability 0

Age

 18-45y/o 2

 46-70y/o 1

 ≧71y/o 0

Sex

 F 1

 M 0

Neither known HTN nor impaired coagulation

 Yes 1

 No 0

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*high probability NCCT:(1) or (2)

 (1)enlarged vessels or calcifications along the margins of the ICH

 (2)hyperattenuation within a dural venous sinus or cortical vein along the presumed venous drainage path of the ICH

*low probability NCCT:

 neither (1) nor (2) 

 ICH is located in the basal ganglia, thalamus, or brain stem.

*indeterminate NCCT:dosen't meet criteria for a high- or low-probability NCCT.

*impaired coagulation:PT-INR>3、aPTT>80、PLT<50,000、antiplatelet therapy

 

血管病変が潜在する可能性は、

 score 3点 → 18.5%

 score 4点 → 39%

 score 5点 → 84.2%

 score 6点 → 100%

 

3点以上はDSAで原因精査し、再出血予防治療を検討するのがいいと。

 

【教養】今年の読書歴は

昨年は年間50冊を目標にしてクリアしたので、今年は年間100冊を目標にしました。

単純計算で、月8冊、週2冊以上。

ちょっと無理かなと思いながら、読書を積み重ねてきました。

 

今年の読書歴を振り返ります。

 

1,時間栄養学入門 講談社

2,株式投資2022 日経BP

3,世界の紛争地図 三笠書房

4,ほぼ初めての心電図 南江堂

5,The World 日経新聞出版社

6,ダブルマリッジ 文春文庫

7,日本はこうして世界から信頼される国となった 小学館文庫

8,「また、必ず会おう」と誰もが言った サンマーク出版

9,未来をはじめる 東大出版会

10,永遠の旅行者(上) 幻冬舎

11,永遠の旅行者(下) 幻冬舎

12,日本人のための宗教原論 徳間書店

13,ガラスの海を渡る舟 PHP出版

14,書斎の鍵 現代書林

15,教養としての金融危機 講談社現代新書

16,プライベートバンカー 講談社

17,そして、バトンは渡された 文春文庫

18,そして誰もいなくなった ハヤカワ文庫

19,座右の寓話 ディスカバー携書

20,FACT FULLNESS 日経BP

21,台湾vs中国 ビジネス社

22,世界をこの目で 角川文庫

23,カラ売り屋vs仮想通貨 角川文庫

24,池上彰の新聞勉強術 文春文庫

25,世界を変えた10冊の本 文春文庫

26,決算書ナゾトキトレーニング PHPビジネス新書

27,この社会で戦う君に「知の世界地図」をあげよう 文春文庫

28,吉田松陰に学ぶ最強のリーダーシップ論「留魂録」 彩図社

29,心に太陽を持て 新潮文庫

30,海を渡った日本人 山川出版

31,The Psychology of Money ダイアモンド社

32,池上彰のこれが世界のルールだ 文春文庫

33,お金で読み解く世界のニュース PHP新書

34,東大金融研究会のお金超講義 ダイアモンド社

35,インフレ不可避の世界 アスカ

36,深堀り!日本株の本当の話 日経BP

37,世界の民族超入門 ダイアモンド社

38,世界を知る101の言葉 飛鳥新社

39,決算書の比較図鑑 日本実業出版

40,繰り返し読みたい歎異抄 リベラル社

41,池上彰の世界の見方 東欧・旧ソ連の国々 小学館

42,人生生涯小僧のこころ 致知出版

43,奇跡 講談社

44,本当にわかる為替相場 日本実業出版社

45,夜と霧 みすず書房

46,だから論語を学ぶ WAC

47,成しとげる力 サンマーク出版

48,NFT入門 イーストプレス

49,世界地図2022 成美堂

50,マネーボール 早川書房

51,読んで、旅する 旅だから出逢えた言葉Ⅲ 小学館

52,家系図でわかる日本の上流階級 清談社

53,20か国語ペラペラ ちくま文庫

54,天才シェフの絶対温度「HAJIME」米田肇の物語 幻冬舎

55,金利を見れば投資はうまくいく クロスメディアパブリッシング

56,世界は数字でできている 新潮文庫

57,知らないと恥をかく世界の大問題13 角川新書

58,サービスの達人たち おもてなしの神 新潮文庫

59,安倍晋三秘録 飛鳥新社

60,日本の礼儀作法 宮家に伝わる7つのおしえ マガジンハウス

61,ジーキル博士とハイド氏 岩波文庫

62,武士道 岩波文庫

63,教養として学んでおきたい太平洋戦争 マイナビ新書

64,現代語訳 学問のすすめ ちくま新書

65,日本の国会議員 中公新書

66,敗れても敗れても 中公文庫

67,自省録 岩波文庫

68,日本とロシアの近現代史 PHP出版

69,北朝鮮とイラン 集英社新書

70,移植医たち 新潮文庫

71,稲盛和夫 最後の闘い 日経出版

72,風のことは風に問え 日本放送

73,見習医ワトソンの追究 講談社

74,13歳からの地政学 東洋経済新報社

75,地面師 講談社

76,鉄の楽園 新潮文庫

77,プーチンは世界と日露関係をどう変えたか 徳間書店

78,聖書がわかれば世界が見える SB新書

79,イチから知りたい聖書 西東社

80,風花病棟 新潮文庫

81,その言い方は「失礼」です 幻冬舎新書

82,ぼくはこんな本を読んできた 文藝春秋

83,シャイロックの子供たち 文春文庫

84,生き方の哲学 朝日新書

85,白い夏の墓標 新潮文庫

86,新宗教と政治と金 宝島者新書

87,宗教にはなぜ金が集まるのか 祥伝社新書

88,宗教の地政学 Mdn新書

89,無人島に生きる十六人 新潮文庫

90,奇跡を蒔くひと 光文社

91,嫌われた監督 文藝春秋

92,日本のシン富裕層 朝日新書

93,鈍感力 集英社文庫

94,人生は天国か、それとも地獄か 自秋社

95,医師たちの独白 集英社文庫

 

お勧め、子供にも読んで欲しい、印象に残った、自分の哲学に影響した本は、

 5,The World 日経新聞出版社

 8,「また、必ず会おう」と誰もが言った サンマーク出版

 14,書斎の鍵 現代書林

 42,人生生涯小僧のこころ 致知出版

 47,成しとげる力 サンマーク出版

 60,日本の礼儀作法 宮家に伝わる7つのおしえ マガジンハウス

 67,自省録 岩波文庫

 74,13歳からの地政学 東洋経済新報社

 80,風花病棟 新潮文庫

 89,無人島に生きる十六人 新潮文庫

 90,奇跡を蒔くひと 光文社

 91,嫌われた監督 文藝春秋

 93,鈍感力 集英社文庫

 

 今年は年間100冊をクリアできなかったけど、素敵な本との出会いは間違いなくありました。振り返ったとき、読書の素晴らしさが実感できる。

 来年こそは、年間100冊を目指します!

【教養】Do ut des

 Do ut des(ド・ウト・デス)

  「与えよ、さらば与えられん」「情けは人の為ならず」。

  相互主義。寛容と対話の基本原理。

  他者に何を与えられるか、何ができるかを考え、準備をする。

 

 教養としてのラテン語の授業(ダイアモンド社)より。

【家族】娘たちに伝えたいこと⑦

 勉強する、学問をする目的は、正しいことか間違っていることか、善いことか悪いことか、利になるか不利になるか、社会でそういったことをキチンと判断するための知識・知恵・考える力を持ち、生きる力を付けるためと思う。

 つまり、生涯が勉強で、より多くの知識や経験を積んでいくことが大切。

 

 教養としてのラテン語の授業(ダイアモンド社)には、次のように書いている。

 学問とは、単に知識を増やすことではなく、枠組みを作る作業。今後、自分に必要となる知識、興味の対象、やりたいことなどの知識がどこにあるかを知り、それを活用できるようにきちんと仕分けて整理整頓するため、頭の中の本棚を作ること。

 この本棚をもってして、何をするか、人生をどう生きるかという省察に繋がるもの。

 

 「Tantum videmus quantum scimus. 我々は自分が知っているものしか、目に入らない。」

 知識があれば、それだけ世界を見る解像度が上がり、物事がよく見えるようになる。ということ。さらに、自らを客観視できる。

【教養】考えよ、問いかけよ

読了。

黒川清先生の「考えよ、問いかけよ」(毎日新聞出版)。

 

①「脳」:知識。多くの本を読んで歴史や哲学を知り、勉強する。

②「心」:アナログな実体験(旅、留学なども)から脳にインプットされる無意識な知識によって、個人の価値観が形成される。

③「へその下」:知識、価値観、実体験の失敗から得た智恵などによって、社会の常識にとらわれず、日常的にYes/No、Good/Badなどの判断を自分で決めること。これが「へその下」、つまり「決断力、胆力」。「胆力」ちは、物事に恐れず臆せず、何事にも動じない心を持つこと。

 

賢慮(倫理の思慮分別を持って、最適な判断行為をする実践的な知恵)を持つ人間になって欲しい。

 

という若者へのメッセージが書かれています。

若者に限らず、全世代の人へ当てはまるメッセージです。

我が子へも伝えたい一冊。

【家族】バイオリン発表会 

 2022年8月11日。長女のバイオリン発表会でした。

 当初は「出たくなーい」って言ってましたが、先生からの勧めや、母親とも話し合って、挑戦すると自分で決めました。それからは、普段のレッスンに、課題曲の練習と、一生懸命に取り組んでいました。

 いよいよ当日。12時30分から事前リハーサルがあったので、11時半くらいを目安に車で行き(30分くらい)、予定通り到着。が、車から降りたとたん、車酔いと緊張からか、嘔吐。。嘔吐後はケロッとしていて、衣装に着替えて、何事もなかったようにリハーサルへ。少し間違えましたが、先生の伴奏の助けもあり、自分で修正して元に戻って、リハを完遂。あとは本番を待つのみ。

 本番前には軽く食事を摂って、14時から開演。

 最初は10数人で、「ユダスマカベウス」の合奏。その後は一人ずつの演奏で、8番目の出演。バッハの「ミュゼット」を演奏しました。自然と体を揺らしてリズムを取りながら、スムースに、堂々と演奏していました。

 昨年12月、初めて発表会に参加したときとは遥かに成長した姿で、舞台での立ち姿や演奏も堂々としていました。バイオリンを始めて1年5月程度ですが、すっかりバイオリニストらしく見えました。普段の努力の賜物だね。

 帰りは、打ち上げの夕食で、箕面船場のイタリアンカフェに行きました。みんなリラックスして、お腹いっぱい食べました。

 レッスンを頑張った長女、そのサポートをした妻、それを傍で見ていた次女、みんなお疲れ様!