脳内科医Jのブログ

実りある人生のために

【教養】上司の言葉

 石原慎太郎さんの新著、「男の業の物語」を読みました。

 この本に惹かれたのは、「男の美徳」という項目でした。それによると、三島由紀夫さんと、男の最高の美徳とは何かついて対談されたときのエピソードが書かれており、お二人とも「自己犠牲」と仰ったそうです。

 実はこのエピソードを耳にしたのは2回目で、始めて耳にしたのは5-6年ほど前になりますが、妙に心に留まっているエピソードでした。

 当時の上司、私の医師としての2人の大師匠のうちの1人である教授が、医局員の送別会の挨拶で話されていました。まさに、石原慎太郎さんと三島由紀夫さんとの対談の話をされ、「彼の仕事ぶりを見て、素晴らしいと思う点は、まさに自己犠牲の精神があることです」と。この時、自分にはあまりない点だなと感じただけでなく、仕事でも、家人としても、生き方としても、それは男として素敵なことだと納得したものでした。

 これがずっと心に留まっていたので、この本をパラパラ捲ってみていた時に、すぐに目に留まったのだと思います。

 男の美徳としてのこの精神を目指してはいますが、かのお二人の境地には到底至っておりません。